2011年9月13日火曜日

環境保護と省エネのヒントが盛りだくさん!藤前干潟活動センターと野鳥観察館を視察!

 今回、訪問に至った最初のきっかけは、台風後の海の様子や堤防の様子などを見るために、現地に足を運んだのですが、こんもりとした木々に囲まれた藤前活動センターに、不思議と吸い込まれるように入らせて頂きました。子どもたちの手作りの展示物など、見るものすべてが、新鮮で夢中で、時間を忘れ、展示物に見入っていました。、我が子たちも平成14年に、この藤前干潟で、「不思議な生き物を探そう!」といったイベントに参加させて頂いた時のことなどを、思い出しました。
ここの建物の屋根には、草が敷き詰められており(生えさせている)、、この草屋根によって、自然を上手に利用し、冷房にかかる電気を減らしています。①「草屋根」は、環境にやさしい建物の工夫のひとつだそうです。屋根を緑化すると、植物が直射日光を遮って過ごしやすい室温に保つことができます。また、植物から水分が蒸発するときに、熱を奪うため、周囲の温度を下げる効果も持っています。環境にやさしい建物の工夫②「クール&ホットチューブ」・・・地中の温度は、季節や天候の変化を受けにくく、年間を通じて焼く15℃です。チュ-ブの中の空気は、地中の温度に近く、夏は冷たく、冬は暖かくなります。この建物では、チューブの空気を利用して、冷暖房にかかる電気を減らしています。③屋根には、太陽光発電パネルが設置されています。④電気のスイッチ部分に表示してある「ロスナイ」 ・・・無駄のない換気扇のこと
干潟があると、夏では、干潟の生き物が赤潮(植物プランクトン)を食べ、海水を浄化してくれる役割を果たしています。秋には、青湖水が広く分散し、空気中の酸素を吸収して、被害を少なくしてくれます。逆に、干潟がない場合、夏では、埋め立て地から排出されるリンや窒素を含んだ排水が表面を覆い、その下に赤潮が大増殖し、有機物が海底に落ち、ヘドロから硫化水素が発生し、無酸素状態になり、魚が住めなくなる。秋には、北西風が吹き、無酸素水が海底から水面に上がり、循環するため、生き物が死滅してしまうとのことです。至る所に、エコ・省エネのアイデアがあり、9月定例会で、個人質問するテーマでしたので、本当に勉強になりました。
 センター内では、葦からすだれを作られていた歴史や作り方などが紹介されていたり、名古屋港の歴史なども、子供たちの手作りの掲示物なども貼り出されていました。昔、干潟で行われていた地ガキの漁の方法のかわいい手作り模型などの展示もありました。
双眼鏡で自由に干潟を眺めることができようになっており、藤前干潟で見られる鳥たちが掲示されていました。たくさんの鳥たちの中でも、一際、目を引く真っ白な鳥を見つけ、見入っていました。
このセンターでは、月ごとにいろいろなイベントを実施されており、私が、一番興味を持ったのは、2月の「おいしい海苔を作ろう!」です。
隣の建物には、野鳥観察館があり、可愛いお孫さんを連れた若いおじいちゃんがいらっしゃり、その小さな4歳くらいの子が、一生懸命、双眼鏡から覗いてみては、おじいちゃんに教えてあげる様子が何とも言えず、微笑ましい光景でした。2階では、中京大学の学生さんが団体で利用されていて、館長が丁寧に解説されていました。私が、来館すると、すぐさま、「今日の珍しい鳥は・・・」と双眼鏡の向きを合わせてくださり、覗いてみるとさっき、隣のセンターで釘付けになっていた『クロツラヘラサギ』という鳥で、本当に運がいいとのことで、とても充実した視察となりました。

ちなみに、「藤前干潟」は、20021118日にラムサール条約に登録されました。藤前干潟には、鳥や鳥の餌となるカニ・ゴカイなど、多数の生きものが生息しており、生物多様性豊かな場所です。この場所を保全するため、市民や他行政機関と連携しながら、様々な取組が行われています。ぜひ、皆様も、足をお運びください。